食感ぷるん! 夏の和菓子に欠かせない「葛」の秘密

うだるような暑さを忘れさせてくれる夏ならではの和菓子といえば、「葛(くず)菓子」を思い浮かべる人も多いでしょう。葛粉で作った皮で餡を包んだ「葛まんじゅう」や喉越しなめらかな「葛切り」など、いかにも涼し気な見た目が風流な葛菓子は、目にも舌にも嬉しい夏ならではの甘味。砂糖の生産量が増えた江戸時代後期には、すでに葛菓子が夏の風物詩となっていたようです。

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ところで葛菓子の主原料となる「葛粉(くずこ)」とは何でしょう?

葛菓子の主材は「草の根っこ」からできた〇〇〇〇

葛(くず)は紫色のきれいな花をつけるマメ科のつる性多年草で、キキョウやナデシコなどと並んで秋の七草の一つでもあります。その葛の根っこから採取したでんぷんが「葛粉」です。これを水で溶き、砂糖を加えて味をつけ、火にかけ熱してドロッとさせたものが「葛菓子」の材料となるわけです。

葛菓子の代表格といえばやはり「葛餅」でしょう。水で溶いた葛粉に砂糖を加えて加熱し、透明感が出るまでよく練って冷やし固めた葛餅は、ぷるんとした独特の食感と半透明の見た目が涼しげな夏の菓子。きな粉や黒蜜をまぶしていただきます。

ちなみに葛をさらにかたく練って細切りにしたものが「葛切り」、葛粉の皮で餡を包んだまんじゅうを「葛まんじゅう(水まんじゅう)」、さらにそれを塩漬けの桜の葉で巻いたものを「葛桜」といいます。いずれも葛粉ならではの透明感を活かした風流な夏菓子といえるでしょう。

最近は小麦粉で作る「葛菓子」が急増?

ですが、近年では葛が大変高級品となってしまったため、世間に出回っている葛菓子の多くは本来の葛粉ではなく、小麦粉を乳酸発酵させて作っているものも多くあります。関東ではむしろ小麦粉デンプンを発酵させて作る「久寿餅(くずもち)」のほうが、江戸時代からの長い歴史を持つだけあってスタンダードかもしれません。こちらの久寿餅は東京都の亀戸天神社を筆頭に、大田区の池上本門寺、神奈川県の川崎大師の名物として江戸時代から庶民の間で食べられていたそうです。

また、最近はスーパーマーケットなどでも安価な葛菓子が出回るようになりましたが、ほとんどが寒天やゲル化剤で加工されているため、食感はまったくの別物。もし葛粉が手に入ったら、ご家庭でもぜひ一度本物の「葛菓子」を作ってみてはいかがでしょう?(text: 料理サプリ編集部)

参考文献 『お菓子な歳時記』 吉田菊次郎 時事通信社 『大江戸食べもの歳時記』 永山久夫 新潮文庫

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